事務職は未経験可の募集が多い一方で、求人の条件をチェックすると法律系や医療系など専門性の高い職場も多く見られます。そのため、未経験でも事務職に転職できるかどうか不安に感じる人もいるでしょう。
そこで本記事では未経験でも事務職に転職するために、事務職に求められるスキルや持っていると転職で有利な4つの資格などを詳しく解説します。
結論からお伝えすると、未経験でも事務職に転職できます。なぜなら多くの業界が未経験可の求人を出しており、専門的な知識や資格がなくても採用される可能性が高いからです。
しかし、事務職は若い世代の人気が高く、転職は決して簡単ではありません。そのため事務職への転職を目指す場合は、必要とされるスキルを磨き、面接などを通じて企業にアピールする必要があります。
事務職とは、社内で行う事務作業の全般を担当する職種です。一般事務の場合、主な業務内容は以下のようになります。
【一般事務の主な業務内容】
業務内容 | 特徴 |
書類作成 | 見積書や議事録などの書類を作成する |
データ入力 | 売上や勤怠情報などのデータをパソコンで入力する |
書類の整理 | 社内で発行した書類を分類する |
伝票の整理 | 入出金や振替などの伝票処理・管理を行う |
郵便物の管理 | 届いた郵便物の仕分けや、発送などの手続きをする |
備品の管理 | 文房具類の在庫管理や発注を行う |
顧客対応 | 電話やメールに対応したり、来客時に取次ぎしたりする |
このように、一言で事務職と言ってもさまざまな仕事に対応する能力が求められます。専門性の高いスキルや資格が不要である一方で、あらゆる業務に対応できる要領の良さが必要とされる職種です。
事務職と言っても、その種類はさまざまです。就職先・転職先によっては専門性の高い事務職もありますので、そのような職場では業務をこなしながら専門的なスキルを磨くこともできます。主な事務職の種類をリストアップしてみましたので、ご覧ください。
<主な事務職の種類>
・一般事務
・法律事務
・医療事務
・貿易事務
業界によって求められるスキルは異なりますが、法律系だからと言って法律に関する知識や経験が求められることはほぼありません。また医療系の場合でも医療の知識が必須になることもありません。事務職に求められるスキルや、持っていると便利な資格はどの業界でもあまり変わらないため、業界ごとの専門的な勉強は原則として不要です。
事務職に求められるスキルは、主に以下の3点です。
<事務職に求められるスキル>
①PCスキル
②コミュニケーション能力
③タスクの処理能力
これらのスキルが重要視される理由を解説します。
事務職の中心は書類作成やデータ入力ですので、必然的にパソコンを扱う時間が増えます。そのため、以下のような基礎的なPCスキルが必要です。
<事務職で必要となるPCスキルの中身>
・Eメールの作成
・Word、Excel、Power Pointなどの簡単な操作
・一定以上のキーボード入力速度
使用しているソフトウェアは企業によって異なり、大企業やIT企業の場合は独自のソフトウェアを使用する場合もあります。WordやExcelなどの基本的なソフトウェアを使いこなせないと大きなハンディキャップになり得ますので、その場合は講習を受けるなどして最低限のスキルを身につけましょう。
事務職と言うと、パソコンと向かい合う時間が多い職種であるイメージがあるかもしれません。しかし、実際には社内外の多くの人と接触しながら仕事をこなすことになります。そのため、コミュニケーション能力が高い人ほど重宝されやすく、就職・転職しやすいでしょう。
いつも明るく振る舞う必要はありませんが、伝達事項は正確に処理し、ミスなくスムーズに伝える能力が求められます。あまり人見知りせずにどんな人が相手でもスムーズに会話ができ、わからないことがあれば質問して解決できる性格の人は、事務職の適性が高いでしょう。
また事務職におけるコミュニケーション能力には、ビジネスマナーも求められます。なぜなら、社外の人にメールを送信したり、来客に対応したりする機会が多いためです。状況によっては会社の顔になる場合もありますので、言葉遣いや名刺の渡し方などの教養を身につけておきましょう。
柔軟にタスクをこなせる処理能力も必要です。事務職の業務内容は多岐にわたり、場合によっては同時進行させなければなりません。また会社にとって重要な情報やデータを取り扱う機会も多いので、管理能力も求められます。
ミスなくスムーズに業務をこなせる人ほど事務職に向いていますが、人間である以上、100%ミスを防ぐことは難しいでしょう。そのため「大事な伝達事項がある場合は必ずメモをとる」「書類やタスクの整理整頓は気になったらすぐ対応する」などの対策を徹底することで、ミスを減らしやすくなります。
未経験から事務職に転職する場合、以下の4つの資格を持っていると有利です。
<未経験から事務職への転職で有利になる4つの資格>
①マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)
②秘書検定
③ビジネス実務マナー検定
④日商簿記検定
それぞれの資格の特徴をわかりやすく解説します。
WordやExcel、Power Pointなど、マイクロソフト社のソフトウェアを扱うスキルを持つことを示す資格です。事務職ではパソコンスキルは必須ですが、履歴書や面接で証明することは難しいでしょう。そこでMOSを取得しておけば、パソコンを問題なく扱える能力があることを示せます。
秘書検定を持つ人は、一定以上のビジネスマナーを備えていると判断されるため、就職・転職に有利です。また、秘書検定の試験には財務やビジネス文書の作成といった項目も含まれますので、さまざまな事務仕事に対応できるスキルを証明できます。
ビジネス実務マナー検定は、ビジネスで必要な資質や実務知識を持つことを証明する検定です。知名度はあまり高くありませんが、取得しておけば情報処理や文書の取り扱い、コミュニケーション能力などが備わっていることを証明できます。
簿記とは、企業の営業取引を帳簿に記録することで、この能力を示すための検定が日商簿記検定です。事務の業務内容には伝票の整理・管理なども含まれるため、簿記検定に合格している人は経理的業務を任せられる人材として評価されるでしょう。
事務職は未経験からでも転職が可能です。しかし業務をこなすためにはパソコンスキルやコミュニケーション能力、タスクの処理能力などが求められます。これらのスキルは、面接で などの質問以上に重要視されるポイントなので、実務経験や資格がある場合は積極的にアピールしましょう。
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